日の名残り

日の名残り

折しもイギリスが国民投票の結果、EUから離脱を決めた日に、
カズオ・イシグロの「日の名残り」を読み終えました。

ダウントン・アビーをみていた人にはお勧めです。

広く暖炉がある部屋で紅茶を飲みながら、ぼくは年輩の執事が語る思い出を聞いている!
そんな状況を想像しながら、読み進めました。

語り手は、洗練された上品な言葉でイギリス国内を旅したこと、じぶんが長年仕えたダーリントン卿のことを語ります。
古きイギリス、伝統と品格を大切にしていたイギリスを語ります。
印象に残った言葉、

「世界で最も重要な決定は公の会議室で下されるものではない、という事実です。
重要な事柄はすべて、この国のお屋敷の静けさの中で決まるものでした。
公衆の面前で華やかな式典とともに繰り広げられるたぐいのものは、しばしば、
そうしたお屋敷の中で何週間、何ヵ月にもわたってつづけられてきたことの結末であり、承認であるにすぎません。」

イギリスが新たな道を選択した今、偶然この本を読んだことに深い感慨を覚えます。
繰り返しますが、ダウントン・アビーをたのしみにしていた人はぜひ読んでください。

今日も、 ” 毎日のんびーブログ ” に来てくれてありがとうございます。
梅雨の晴れ間、日曜日でたくさんの人に恵みの晴れになったようです。
ふとんがたくさん干してありました。