もう収穫が始まっているのを犬は知っています。
作業場になつかしい選花機の音が響いています。
でも今朝はちょっと違いました。
おじさんがいつもより早く4時前に起きてきました。すぐにおばさんも起きてきてテキパキと作業着に着替えました。
犬はおじさん達の静かな緊張を感じました。
おばさんが、おじさんに話しました。
「山の中だからいっしょに行きますよ!忘れ物ない?」
「大丈夫、巣門閉じる板、ビス、ドリルドライバー軽トラに積んだ。それと使わないと思うけど面布も入れた。」
こんな会話をしてから二人は懐中電気を持って出かけてゆきました。
犬はお座りして、二人が出かけるまでじっとしていました。
軽トラで出かけるなら普通犬もおねだりしますが、今朝はそんな雰囲気ではありませんでした。
二人が出かけた時はまだ真っ暗だったけど、帰ってきたときはもう明るくなっていました。
二人からは、安心感のような達成感のようなものが感じられました。
「よかった。ちゃんと入っていた。あきらめていたけど、最後の最後に山奥の待ち箱に入居があった。」
こんな会話を聞いて、犬は安心してまた寝たのでした。
今週も、 ” 柴犬タロー ” に来てくれてありがとうございます。
収穫が急に増えてきました。
忙しいけど、天気のよいうちに運んだほうが良いと判断して今朝山の待ち箱運んできました。
これが本当の最後の最後です。