北欧スウェーデンに霜が降りるのは9月

北欧スウェーデンに霜が降りるのは9月

スウェーデンの作家、ヘニング・マンケルの作品です。
文庫本の帯には刑事ヴァランダー・シリーズと書いてありますが、
” 霜の降りる前に ” は娘のリンダが主人公です。

警察官になるまで、あと一週間、敏腕刑事の父親をもつリンダ、
そして自分も警官になる道を選んだリンダ、
父と同じ警察署で働くために自分の育った田舎町に帰ってきます。
そこで幼なじみが行方不明になります。
動物虐待、教会破壊、事件の真相が見えないまま、リンダは事件に巻き込まれてゆきます。
事件が解決したのが霜の降りる前9月11日、テレビでは臨時ニュース、アメリカからです。
ここにきたか!って思いました。

内容から少し離れて、

本を読んでいると、時に物語の進行にはそれほど関係ないけど、
あ~、これいいなぁって思う文章に出会うことがあります。
以下の文章もそう、

「捜査をしているとよく、恐怖に駆られた、あるいはショックを受けた、あるいは怒りに震えた人間に出会うが、ときには気分が晴れるような人間に出会うこともある。ホーカン・ホルムベリはそんな人の一人だね。
年取ったときに思い出す人間のリストの中に彼を加えることにするよ」

どうです? いいでしょう!

ぼくと出会った人に ” こう ” 言われたいものです。

さて、評価ですが、
☆☆☆星3っです。なにが何でもこれ読んで、とってもおもしろいよ、
後悔はさせないから、とはいかないかな….。
登場人物の心理状態など緻密に書かれているので、
十分作品の中に入れますが、盛り上がりが少し、足りませんでした。

今日も、 ” 毎日のんびーブログ ” に来てくれてありがとうございます。
作者のヘニング・マンケルが亡くなりました。
警察官になったリンダの活躍を期待したのにとても残念です。
気を取り直して、
次に読む本はミレニアム4です。これもまたスウェーデン、北欧が続きます。